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インドネシアの食用油「パーム油」に迫る。

こんにちは、インドネシア在住のLili(yns121072020)です。

安いものディスコンが大好きな私ですが、唯一怖くて買えない商品がインドネシアの安い油。

容器ではなく厚めのビニール袋で販売するのがインドネシア流。

これがいわゆるパーム油。

油や健康に詳しくない私でも、この油が危険と言われていることは知っている。

今回は、このパーム油について詳しく調べてみた。

実は日本でも多くの食品に使われている油、日本在住だからといって関係のない話ではない。

食品に含まれる全てのパーム油を避けることは難しいが、消費者としてどこにパーム油が使われているのかくらいの知識はつけておきたい。

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日本で消費されている植物油

下の画像は、2018年の日本での植物油別の供給量を表したもの。

2019パーム油白書 | 認定NPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパン

第1位が菜種油。

そして、なんとパーム油は堂々の第2位にランクイン。

家庭ではあまりなじみのない油だが、実は身近なお菓子や食品の多くに使われているため気付かぬうちに大量摂取している。

あるデータによると日本人は1年間に平均4~5キロものパーム油を摂取しているそう。

パーム油とは?

アブラヤシという種類のヤシの実から取れる油。

用途は幅広く石鹸や洗剤・化粧品にも使われるが、約8割が調理用や加工食品用といったなにかしらの形で食用として使われている。

パーム油が使われている食品の名前を一部あげてみる。

チョコレート・アイス・ドーナツ・ビスケット・カレーのルー・インスタント麺・スナック菓子・マーガリン・ファストフード店やレストランでの揚げ油

こうやってみると、どれも普段私たちが口にしているものばかり。

パーム油の表示

なぜこんなにもたくさんのパーム油を消費しているにも関わらずパーム油に馴染みがないのかというと、その答えは食品の原材料名の表示方法にある。

パーム油を「植物油脂」「植物油」「食用油脂」といった名称で表示している。

この表示に気を付けて原材料名の表示を見てみると、かなり多くの食品に含まれていることに気が付く。

我が家は現在インドネシア在住、日本の食品はほとんど手元にない。

それでもちょっと探しただけで、いくつかパーム油が使われた食品が見つかった。

問題はもう1つ。

植物油脂にはパーム油以外にもごま油・オリーブオイル・菜種オイルなども含まれる、その表示だけでパーム油と判断することができない。

パーム油の危険性

肥満や動脈硬化・心筋梗塞の原因となるトランス脂肪酸を多く含む硬化油脂の代替油として世界ではたくさんのパーム油が使われている。

現在、トランス脂肪酸を含む硬化油脂はアメリカで使用が禁止されており世界中でも排除の動きが高まっている。

しかし、米国農務省の研究では「パーム油はトランス脂肪酸の健康的な代替油脂にはならない」と発表されている。

その理由は、パーム油を使用することでトランス脂肪酸の摂取量を減らすことができる一方、すでに過剰摂取ぎみにある飽和脂肪酸の摂取量を増加させてしまうから。

飽和脂肪酸は摂取し過ぎると血中のコレステロールが増加し心筋梗塞や糖尿病などのリスクが高まる。

また、パーム油には酸化防止を防ぐためにBHAという酸化防止剤が使われている。

ラットを使った動物実験では、BHAによる発がん性が確認されている。

しかし、明確な発がんシステムが解明されていないため、この結果をもとにパーム油が規制されるということは今のところ起こっていない。

なぜパーム油が好んで使われる?

それは、パーム油がとっても便利な油だから。

パーム油には、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸が40%ほどずつ含まれており、この成分の融点の違いを利用することで固形の油としても液体の油としても使うことができる。

例えば、チョコレートやアイスに混ぜ込むとなめらかな食感を、揚げ物に使用するとサクッとした食感を表現することができる。

そして、パーム油の原材料となるアブラヤシの実は1年中収穫が可能で供給が安定している。

抽出方法もアブラヤシの実をそのまま加熱・圧縮するだけ、少ない手間で大量生産が可能。

価格も安く抑えることができる。

このような理由から、パーム油は商業的によく使われる。

パーム油の産地と森林破壊問題

アブラヤシの原産は西アフリカや中南米だが、現在のパーム油生産量の80%はインドネシアとマレーシアが占めている。

更に、インドネシアとマレーシアの生産量を比較するとインドネシアのパーム油の生産量はマレーシアの2倍以上に上るとか。

2019パーム油白書 | 認定NPO法人ボルネオ保全トラスト・ジャパン

パーム油は安くて安定した供給が可能、さらに用途が多様なので世界で最も生産・消費されている植物油。

生産国・消費国の双方にとって重要な油であることは間違いない。

しかし、パーム油の元となるアブラヤシは高温多湿の熱帯地方でしか育つことができない。

パーム油の生産増加にともなって自然や生命の宝庫である熱帯雨林が奪われつつある。

インドネシアに住んでいる身としては、インドネシアのこの壮大な自然がいつまでも守られてほしい。

しかし、パーム油の生産によって生計を立てている方がたくさんいるのもまた事実。

自分がパーム油を避けるかどうかは別として、簡単に反対や解決できる問題ではないのかなと思います。

まとめ

インドネシアが世界一の生産量を誇るパーム油。

健康に対する危険性を指摘されることも多い。

実は日本でも多くの食品に使われている油、日本在住だからといって関係のない話ではない。

食品に含まれる全てのパーム油を避けることは難しいが、消費者としてどこにパーム油が使われているのかくらいの知識はつけておきたい。