こんにちは、インドネシア在住のLili(yns121072020)です。
この記事では、インドネシアに渡航するにあたって狂犬病の予防接種は受けるべきかとその重要性をお話します。
私が予防接種を受けた病院では、狂犬病の予防接種は強くおすすめされるようなこともなく自己判断という感じでした。
現地の様子がわからなかったので必要なのか必要ないのかわからず悩んだ記憶があります。
外務省ホームページでは
外務省のホームページでは、下記に当てはまる場合は狂犬病の予防接種を検討するように案内されています。
- 野外動物との接触が濃厚である
- 都市部以外に滞在する
参考:インドネシア|外務省
狂犬病の予防接種は受けた方が良い?
私の個人的な見解によると、余裕があるならば受けておいた方が良いと思います。
実際には、日本人が多く住む都心エリアでは狂犬病に感染することはほとんどありません。
渡航前は悪いイメージばかりが膨らみがちですが、インドネシアで生活してみると思っていたよりも安全に感じられるかもしれません。
それでも私が予防接種を受けておいた方が良いと思う理由をこの先でお話します。
狂犬病のワクチン
暴露前接種と暴露後接種
狂犬病のワクチンには、暴露前接種と暴露後接種の2つの種類があります。
- 暴露前接種
狂犬病に感染する前にワクチンを接種すること
いわゆる、渡航前に受ける予防接種のことです - 暴露後接種
狂犬病に感染した可能性がある場合に発症を抑えるためにワクチンを接種すること
暴露前接種(予防接種)のメリット
狂犬病は発症すると治療法がなく、ほぼ100%死に至る病気です。
狂犬病に感染した可能性がある場合にはできるだけ早く病院で暴露後接種を受け、発症を抑える必要があります。
事前に予防接種を受けていると下記のようなメリットがあります。
- 暴露後接種の回数が少なくて済む
- 予防接種を受けていない場合と比べると発症のリスクを抑えられる
暴露後接種の回数
暴露後接種の接種回数は、予防接種を受けている場合と受けていない場合で回数が異なります。
それぞれの接種回数は下記の通りです。
- 予防接種を受けていない場合
計5回(0、3、7、14、30日) - 予防接種を受けている場合
計2回(0、3~7日)
※ワクチンの種類や予防接種を受けた時期によって接種の回数がかわる可能性もあります。
予防接種を受けた方が良い理由
狂犬病に関しては、予防接種を受けていても感染の可能性がある場合には暴露後接種を受ける必要があります。
「では予防接種を受ける意味は?」と思われる方もいるかもしれません。
狂犬病は一度発症してしまうと致命的です。
予防接種を受けていない場合に比べて発症のリスクを抑えられるという点で、もしものことを考えて受けておいても良い予防接種の1つだと思います。
なぜなら、感染の可能性がある場合にはすみやか(24時間以内)に病院で治療を受ける必要がありますが、慣れない海外では病院を探すのに手間取ってしまったり、やっと見つけた病院にワクチンの在庫がなかったり、田舎では病院に到着するまでに時間がかかってしまうことがあるかもしれないからです。
インドネシアに犬や猫はいる?
日本人が多く住む都心エリアの情報になります。(主にブカシやジャカルタ周辺)
田舎の方の様子はわかりませんが、田舎では野生動物と接触する機会が多くなりますしすぐに病院に行くことができない場合もあるので、予防接種を受けておくことを強くおすすめします。
ブカシやジャカルタ周辺で見かける動物は主に犬と猫です。
犬は、ほとんどいませんがたまに見かけます。
体格の良い大きな犬が多いので、生活圏で見かけると少し怖いです。
猫はどのエリアに行ってもたくさんいます。
外に出れば必ず数匹は見かけるくらいの頻度で、距離感もとても近いです。
子猫を連れた母猫は攻撃的になるので、安易に近づくと危険です。
バリ島はとくに注意
レバランなどの長期休暇を利用してバリ島旅行を計画される方は多いと思いますが、過去にバリ島では狂犬病による死者が続出していました。
狂犬病の数が多く観光客が減少したこともあり、2015年にのら犬の殺処分や飼い犬には予防接種を受けさせるといった狂犬病対策がとられました。(過激的だったため批判も多くあったようです。)
それにより、以前に比べると野良犬の数は減少しています。
バリ島には犬以外にも猫・コウモリ・サルなど狂犬病を媒介する動物がたくさんおり、距離感も近いです。
インドネシア滞在中にバリ島や田舎の方への観光を計画されている方は予防接種を受けておくことをおすすめします。
ロンボク島のクタやブナケン島にも犬が多かったです。
予防接種以外に注意すること
動物からの病気の感染を防ぐために、予防接種を受ける以外にもインドネシアでは下記のことに注意しましょう。
- 野生動物に近づいたり触らないようにする
- 誰かが飼っている動物でも注意する
狂犬病の場合は、ウイルスが感染している動物の唾液に含まれるので、噛まれたりひっかかれたりしなくても傷口や粘膜をなめられることで稀に感染します。
また、おとなしいからといって安全とは限りません。
狂犬病に感染した動物の症状は狂騒時と麻痺時があり、狂騒時は攻撃的になりますが麻痺時はおとなしいのでぱっと見で病気に感染していることに気づかない場合もあります。
海外では意識的に動物との接触を避けることが1番です。
参考:狂犬病ワクチン予防接種|Japan Travel Clinic
なにがあるかわからない(実体験)
タマン・ミニ・インドネシアというテーマパークに行った時のことです。
展示家屋の中を見て回っていたのですが、室内ということで私はあまり足元に注意していませんでした。
夫に「猫がいる」と言われてやっと気が付きましたが、部屋の端に猫が寝そべっておりうっかり踏んでしまうところでした。
踏んでしまって、噛みつかれたり引っかかれたりしていたらと考えると少し怖いです。
入り口は開け放してありましたが、中に入るまでには階段があり入り口にはスタッフもいたので、まさか猫がいるとは思ってもいませんでした。
日本での生活に慣れている私たちは、油断してしまいがちなので普段の何気ない行動にも注意が必要です。
私の友人は、猫を触った後原因不明の目の腫れが起こったこともあるそうです。
まとめ
この記事では、私が思う狂犬病の予防接種の重要性についてお話してきました。
インドネシアで日常生活を送る分にはそんなに危険な目にあうことはないので、受けた意味がなかったという可能性もおおいにあります。
それでも、狂犬病という病気の怖さから私はもしものことを考えて予防接種を受けることに決めました。
インドネシアでは、狂犬病に限らず適切な予防接種を受けて病気を予防しましょう。