こんにちは、インドネシア駐妻のLili(yns121072020)です。
私は、同棲して2年が経った頃に、ある日突然「海外赴任になった」と今の夫に伝えられました。
そこからはバタバタと結婚、退職、帯同、そして現在はインドネシアで専業主婦をしています。
華やかなイメージを持たれやすい駐妻ですが、実際はそんなことはなく悩みや苦労も尽きません。
でも「帯同して良かったか」と聞かれたら、そんな悩みや苦労も含めて私は「帯同して良かった」と答えます。
この記事では、帯同に不安を感じている方や帯同を悩んでいる方が少しでも帯同を前向きに考えられるきっかけになるように、帯同経験者として感じる帯同のメリットをまとめてみました。
4つのメリット
①貴重な経験ができる
海外で長期的に生活するという経験は実はとても貴重な経験です。
駐妻の場合は簡単に海外生活を始めることができるのであまり意識することはないかもしれませんが、実際は海外生活を始めるのはそんなに簡単なことではありません。
- ビザが取得できない
- 駐在員家族と同じ質の生活を送るにはお金がかかる
長期的に海外に滞在する場合はビザが必要になります。
学生ビザやワーキングホリデービザであれば比較的簡単に取得することができますが、それ以外の場合はいくつもの条件があり簡単にはビザを取得することができません。
その点、駐妻は駐在員の夫がいるというだけで長期滞在ビザを簡単に取得することができます。
駐妻という立場を利用して自分ひとりの力ではできなかった経験を得ることができます。
もちろん帯同ビザなので制限はあります。
働きたくても働けない国も多いですし、あくまで旦那さんがいるから有効なビザということになります。
ですが、海外での生活を通して日本とは違った景色や価値観に触れることはできます。
- 日本の当たり前が当たり前じゃない
- 滞在国の魅力
- 日本の良いところ・悪いところ
また、海外である程度快適で安全な生活環境を確保するにはどうしても費用がかかります。
会社によって多少の違いはあるものの海外赴任の場合、その費用のほとんどを会社が負担してくれます。
実際、私たちが今の生活の質を自分たちの力で確保するのは無理です。
なにかと慣れないことや不安、危険の多い海外でこのような整った環境で生活を始められることはとてもありがたいことだと思っています。
②言語が習得できる
滞在国によっては現地の言語と英語の両方が学習できる環境が整っています。
努力次第ではスキルアップにつながったり言語習得のよい機会になります。
- 勉強する意味を見失うことがない
- モチベーションの維持ができる
- よりネイティブに近い言語スキルが身に付く
日本人にとって外国語は特別なものなので、ふとしたタイミングで勉強してみようかなと思う方は多いと思います。
ですが、日本にいながら外国語を勉強するのはなかなか続かないというのがよくあるパターンではないでしょうか。
その理由として勉強したことをアウトプットする機会がないので、だんだんなんのために勉強しているのかわからなくなるということがあると思います。
一方、海外生活では外国語の中で生活することになり、使わざるを得ない上に意識せずとも耳に入ってくるので勉強する意味を見失うことはありません。
何を言っているのか理解できたりちょっと会話ができたりすると、そのたびにモチベーションもアップします。
また、ネイティブな文章は文法的に正しくないものも多いので参考書ではあまり取り上げられません。
参考書のみの勉強ではどうしてもネイティブな文章は身に付きにくいものです。
さらに、マイナー言語の場合は参考書の情報が古いことも少なくありません。
現地の言語学校ならほとんどの場合が現地人の先生なのでネイティブな文章から最新の文法まで学ぶことができ、よりネイティブに近い言語スキルを身に付けることができます。
③成長できる
駐妻生活は華やかなイメージを持たれがちですが、実際はただの日常生活の繰り返しです。
ただ生活するだけなのに日本ではないというだけでハードルがぐんと上がり、駐妻ならではの悩みや苦労も増えます。
そんな生活を通して駐妻は必ず成長することができます。
- キャパが広くなる
- 自分の気持ちや機嫌をコントロールする力がつく
- 積極性が身につく
- 思いやりが身につく
- 自分のことを分析する力がつく
海外生活は日本人にとって慣れない環境・不便な環境であることは多いです。
日本ではないようなトラブルや出来事も起こります。
その全てが許せないとなるととても疲れてしまうのでうまく適応していかなくてはいけません。
また、駐妻生活は「言語もわからない」「その国の文化やルールもわからない」だけど「相談できるひともいない」というなにもない状態からスタートします。
充実した生活を送るには自分が積極的に行動してひとつひとつ状況を変えていくしかありません。
そんな環境なので旦那さんと気遣い合い、支え合って生活することが大切なのですが、時には自分だけで解決していく力も駐妻には必要です。
なぜなら、駐妻と旦那さんは一緒に生活しているとはいえそれぞれ状況が違うので、お互いにお互いの気持ちを完全に理解することは難しいからです。
海外で仕事をすることの苦労を私たち駐妻は完全には理解できないし、孤独と戦う駐妻の気持ちを完全に理解できる旦那さんもいないでしょう。
駐妻ならではの悩みや苦労で病んでしまう駐妻さんも多いですが、自分のことをしっかりみつめて「自分らしく生活する」ことで安定した気持ちを保てるようになっていきます。
④自由な時間が増える
社会人になってからまとまった時間を確保するのはなかなか難しいことだと思いますが、帯同するとこどもがいない場合は自分のために使える時間がかなり増えます。
- やりたかったことに挑戦できる
- 今後の人生やキャリアについて見つめなおす良い機会になる
やりたいことや興味を持ったことでも「忙しくて手を付けられない」「疲れてしまってそれどころではない」と始められなかったことがある方は多いと思います。
駐妻の場合、働きたくても働けないことがほとんどなのでこの際にやりたかったことを始めてみるのがおすすめです。
その時、こんなふうに悩む駐妻さんは多いです。
- 夫は一生懸命働いているのに自分はすきなことをしてばかり
- すきなことばかりしているだけで自分には生産性がない
ですが、悩んでいても状況は変わらない上にストレスにもなります。
自分のご機嫌を保つという意味でもすきなことをするのは良いことです。
旦那さんを支えるのが駐妻の大事な仕事ですが、奥さんがご機嫌で穏やかでいてくれる方が旦那さんも安らげます。
さらに、駐妻の多くがもつ悩みなのに以外にも旦那さんのほうがなにも思っていないことの方が多いです。
「夫はなんにも言ってないのに勝手に悩んでいたのは自分だった」とある時に気がついて吹っ切れます。
そして、環境が変わり、時間にも余裕ができると考え方もだんだんと変わっていきます。
これからのことも落ち着いて考えることができるようになります。
帯同前は流れるままに過ぎていく当たり前の毎日を失うことを不安に感じていても、一度その生活から離れてみると違う人生があることにも気づけます。
駐妻期間にすきでやっていたことが帰国後の仕事に活きたり、新しいキャリアを歩むきっかけになることもあり得ます。
駐妻期間を今後の人生やキャリアを見つめなす良い機会にして、新たに動き出せば不安な帰国後の人生もより良いものに変えることができるのではないでしょうか。
メリットを見つける
人生に関わる決断にも関わらず、意外にも私はすぐに帯同を決めることができました。
すぐに決断できたのは自分の中でメリットや期待が不安を上回っていたからだと思います。
この時の私のようにメリットは原動力になります。
帯同先で悩みや苦労に直面した時も乗り越える力になります。
なので、帯同を決断する上で自分自身のメリットについても必ず考えるようにしましょう。
ただし、メリットとデメリットは表裏一体です。
私が紹介した4つのメリットも見方を変えればこんなデメリットを持っています。
- 貴重な経験ができる
⇒日本での生活を一度リセットしなければならない - 言語が習得できる
⇒言葉が通じず意志疎通ができない - 成長できる
⇒しなくてもよい苦労がある - 自由な時間が増える
⇒暇を持て余す
誰かがメリットだと言うことが必ずしも自分にとってもメリットになるとは限りません。
個人の価値観や環境によっても変わってしまうものだと思います。
なので、駐妻さんのブログをたくさん読んでみることをおすすめします。
いろんなメリットを知って、それが自分にもメリットになりそうかどうかを考えてみましょう。
帯同がすでに決まっているけれど前向きになれないという方は、意識を少しずつメリットに向けてみると気持ちに変化が現れるかもしれません。
メリットが見つけられないなら帯同しない方が良い
帯同を後悔しないためには、自分にとってのメリットや帯同する意味を見つけ自分の意思で帯同を決断することが大切です。
中には「夫についてきて欲しいと言われたから」「家族は一緒にいた方がいいから」などの理由で自分ひとりの意思では決断できないという方もいると思います。
ですが、自分にとってのメリットや帯同する意味を見つけられないという方には帯同はおすすめしません。
なぜなら、そこに自分の意思がないと、帯同先で悩みや苦労に直面した時「あなたのためについてきたのに」「家族のためだからしょうがなかった」と責任転嫁をする原因になるからです。
まとめ
帯同するとなると日本での生活は一度リセットしなければなりません。
準備にも大変な労力を使います。
そこまでしたのに「帯同しなければよかった」という結果にはなってほしくないなと思ったのでこの記事を書きました。
帯同を悩んでいる方や帯同を控えているけれど前向きになれないという方は今一度ご自身のメリットについて考えなおしてみてほしいと思います。
ただ、帯同先で得られるものも必ずあるので思い切って帯同を決断してしまうのもありですよ!